機械パワーエレクトロニクス整流回路・コンバータ★★☆☆☆
三相ダイオード整流回路の出力電圧
概要
三相ダイオード全波整流回路の出力電圧計算を解説する。理想的な無負荷出力電圧は線間電圧の約1.35倍で、実際には交流側リアクタンスによる重なり角の降下とダイオードの順電圧降下(直列2個分)を差し引く。ダイオード1個の平均損失は通電期間(1サイクルの 13)で按分して計算する。
📖用語
三相全波整流:三相交流を6個のダイオードで整流する回路。正弦波の最大値付近のみを取り出し,脈動の少ない直流を得る。
重なり角:整流回路で転流(電流が一方のダイオードから次のダイオードへ移る)が完了するまでの時間に対応する位相角。交流側リアクタンスにより生じる。
順電圧降下(VF):ダイオードに電流が流れるとき,順方向に生じる電圧降下。出力電圧を低下させる。
平滑リアクトル:整流後の直流電流の脈動を抑えるためのリアクタンス素子(コイル)。
📐基本公式:出力電圧(無負荷・理想)
Vd0 = 3π × VL ≈ 1.35 × VL
(VL:交流側線間電圧)
📐基本公式:出力電圧(電圧降下考慮)
Vd = 3π × VL − 3π × XL × Id − 2VF
•XL:交流側リアクタンス(Ω)→ XL = 2π × f × LL
•Id:直流電流(A)
•VF:ダイオード1個の順電圧降下(V)
•3π × XL × Id:重なり角による電圧降下
•2VF:正側・負側ダイオードの電圧降下(直列2個分)
ダイオードの通電と損失
6個のダイオードが使われ,各ダイオードは1サイクルの 13 の期間通電する。
1個のダイオードの平均損失 = VF × Id3

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