電力原子力・新エネルギー原子力発電★★☆☆☆
新型炉の種類と特徴(高速増殖炉・高温ガス炉・核融合炉)
概要
将来に向けて研究・開発が進められている代表的な新型炉として,高速増殖炉(FBR)・高温ガス炉(HTGR)・核融合炉がある。使用する中性子の種類,冷却材・減速材,反応形式がそれぞれ異なり,特徴を区別して理解することが重要である。
📖用語
高速増殖炉(FBR:Fast Breeder Reactor):高速中性子を利用し,消費した核燃料より多くの核燃料を生成(増殖)する原子炉
増殖比:生成される核分裂性物質量と消費される核分裂性物質量の比。1を超えると増殖したことになる
高温ガス炉(HTGR:High Temperature Gas-cooled Reactor):冷却材にヘリウムガス,減速材に黒鉛を用いる原子炉
核融合炉:軽い原子核同士が融合して重い原子核になる際に放出されるエネルギーを利用する炉
核変換:原子核が中性子等を吸収して別の核種に変わる反応。核分裂とは異なる
新型炉の種類比較
| 炉型 | 使用する中性子 | 冷却材 | 減速材 | 主な特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 高速増殖炉(FBR) | 高速中性子 | 液体ナトリウム | なし | ウラン238が高速中性子を吸収する核変換によりプルトニウム239を生成し,増殖比は1を超える |
| 高温ガス炉(HTGR) | 熱中性子 | ヘリウムガス | 黒鉛 | 出口温度が900 °C 以上と高く,水素製造など高温熱利用に適する |
| 核融合炉 | - | - | - | 重水素と三重水素が核融合してヘリウム4と中性子を生成する反応等でエネルギーを取り出す。反応の実現にはプラズマを1億 °C 以上に加熱し,一定の密度・閉じ込め時間を満たす必要がある |
使い方・ポイント
•高速増殖炉は「高速」中性子を利用する点が,熱中性子を利用する高温ガス炉と異なる
•ウラン238は核分裂せず,高速中性子を吸収する核変換によってプルトニウム239に転換される

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