法規施設管理高圧受電設備・引込設備★★☆☆☆
SOG機能付PAS(区分開閉器)の動作シーケンス
概要
SOG機能付PAS(区分開閉器)は,高圧自家用電気工作物の引込口に設置される高圧気中負荷開閉器であり,過電流蓄勢(S)・過電流ロック(O)・地絡トリップ(G)の各機能を持つ。需要家構内の短絡事故時は,配電用変電所の送り出し遮断器Aが先に開路して無電圧状態を作り,その後PASがトリップし,Aが自動再閉路する順序で動作する。
📖用語
PAS:気中負荷開閉器(Pole Air Switch)の略称。高圧自家用電気工作物の引込口に設置され,負荷電流を開閉する機器。短絡電流を自力で遮断する能力はない。
SOG:過電流蓄勢トリップ付地絡トリップ形トリップ装置付過電流ロック(Surge Over-current with Ground fault trip)の略称。PASに付属する保護制御機能の組み合わせを表す。
区分開閉器:配電線路を区間ごとに区切るための開閉器。事故区間を切り離して健全区間への送電を維持するために使用する。
自動再閉路:遮断器が事故電流を遮断した後,一定時間後に自動的に再投入(閉路)する機能。配電用変電所の送り出し遮断器に備わっている。
SOG機能の意味
•S(蓄勢:Surge Over-current):短絡事故等の過電流を蓄勢(記憶)する機能
•O(過電流ロック:Over-current):短絡電流を検出するとロックし,不要な開閉を防ぐ
•G(地絡トリップ:Ground):地絡電流を検出する機能
本問でいうSOG機能付PASは「過電流蓄勢トリップ付地絡トリップ形トリップ装置付過電流ロック形高圧気中負荷開閉器」。
需要家構内の短絡事故時の動作シーケンス(分散型電源なし)
Step 1:需要家構内(区分開閉器Bより電源側または負荷側)で短絡事故が発生。
Step 2:大きな短絡電流が流れ,BのSOG機能が過電流を蓄勢する。
Step 3:配電用変電所の送り出し遮断器A(上位の遮断器)が短絡電流を検出し,Aが開路(遮断)する。
Step 4:Aが開路することで系統が無電圧になり,Bは無電圧状態を検知して蓄勢した信号でBが開路(無電圧トリップ)する。
Step 5:Aが自動再閉路(再投入)する。Bより上流は正常送電に復帰。
結果:「Aが開路 → Bが開路 → Aが再閉路」の順序。
地絡事故の場合との違い
地絡事故の場合は,BのG機能が地絡電流を検出し,Aが遮断して無電圧になったタイミングでBがトリップする(短絡と同じく「Aが先,Bが後」)。
使い方・ポイント
•SOG機能付PASは「自ら遮断はしない」(負荷開閉器なので短絡電流を遮断する能力がない)。
•必ずAが先に開路し,無電圧になってからBがトリップする(Bが先に開路する動作はしない)。
•再閉路するのはA(配電用変電所の送り出し遮断器)であり,Bは再閉路しない(事故区間の確認後,手動投入)。

関連問題数:1問
💬公開コメント(0)誰でも閲覧可
公開コメントはまだありません。