法規施設管理高圧受電設備・引込設備★★☆☆☆

変流器(CT)の取扱い上の注意事項

概要
変流器(Current Transformer,CT)は,高電圧・大電流回路の電流を計器や保護リレーで扱いやすい小電流(通常5 A)に変換する計器用変成器である。二次側を開放すると異常高電圧が発生して絶縁破壊の危険があるため,取扱い上の注意事項を正しく理解することが重要である。また,変流比は巻数比のみで決まり,二次側の負荷抵抗の変化に依存しない点が電圧変成器(VT)と大きく異なる。
📖用語
変流器(CT)Current Transformer の略。大電流を計器・保護リレーで扱える小電流(通常 5 A)に変換する計器用変成器
計器用変成器高電圧・大電流を計器や保護リレーで測定できる値に変換する機器の総称。電流変換を行う CT(変流器)と電圧変換を行う VT(計器用変圧器)がある
変流比変流器の一次電流と二次電流の比(一次電流二次電流)。巻数比によって決まり,二次側の負荷抵抗には依存しない
磁化電流鉄心を磁化するために流れる電流。二次側が開放されると一次電流が全て磁化電流となり,二次側に異常高電圧が発生する
短絡電気回路を低抵抗で接続すること。CT 二次側の電流計交換時は,開放を防ぐために先に短絡してから作業する
動作原理
一次電流が流れることによって鉄心に磁束が生じ,その磁束によって二次巻線に電流が誘導される。
一次電流(磁束)が一定であれば,二次側の抵抗値が変化しても変流比(一次電流二次電流 の比)は変化しない。これは電圧変成器(VT)と大きく異なる特性。
📐基本公式:変流比
変流比 n = I1I2 = N2N1
I1:一次電流,I2:二次電流,N1:一次巻数,N2:二次巻数)
取扱い上の注意事項
a) 二次側に開閉器・ヒューズは設置してはいけない。
  → 万一二次側が開路になると,一次電流が全て磁化電流となり,二次側に異常高電圧が発生して絶縁破壊の危険がある。
b) 通電中に二次側が開放されると,異常電圧が発生して絶縁が破壊される危険性がある。
c) 通電中に電流計をやむを得ず交換する場合は,先に二次側端子を短絡してから電流計を交換し,交換後に短絡を外す。
注意点
変流比(一次電流二次電流)は巻数比によって決まり,二次側の抵抗値(負荷抵抗)が変化しても変流比は変化しない。この点が,二次側負荷の変動によって出力電圧が変化しやすい電圧変成器(VT)と大きく異なる特性である。
図1
関連問題数:1

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