電力変電・送配電機器変圧器★★☆☆☆
変圧器の並行運転と負荷分担計算
概要
複数の変圧器を並行(並列)運転する場合、各変圧器への負荷分担は百分率インピーダンス(%Z)に反比例する。異なる定格容量の変圧器を比較する際は、まず共通の容量ベースに%Zを換算してから計算する。変圧比が等しくないと無負荷時でも循環電流が流れ過熱の原因となるため、並行運転条件の確認が必須。
📖用語
百分率インピーダンス(%Z):変圧器の定格電流を流したとき、インピーダンスによる電圧降下が定格電圧の何 % になるかを示す値。並行運転の負荷分担を決める重要な指標。
並行運転:複数の変圧器を並列に接続して同一母線に負荷を供給する運転方式。
循環電流:並行運転している変圧器間の変圧比が異なるとき、無負荷状態でも変圧器間を循環する電流。巻線の過熱原因となる。
基準容量ベース:%Z を比較・換算するための共通の容量基準。異なる定格容量の変圧器を比較する際に必要。
複数の変圧器を並行(並列)に接続して同一母線に負荷を供給するとき,各変圧器への負荷分担は百分率インピーダンスに反比例する。
並行運転の必要条件
①変圧比が等しい
②各変圧器の百分率インピーダンスが等しい(厳密には抵抗/リアクタンス比も等しいことが望ましい)
③相回転が同じ(三相の場合)
📐基本公式:負荷分担
まず共通の容量ベース Sbase に合わせて各変圧器の %Z を換算する:
%ZA' = %ZA × SbaseSA, %ZB' = %ZB × SbaseSB
変圧器Aの負荷分担比:
kA = 1%ZA'1%ZA' + 1%ZB'
変圧器Aの負荷分担:PA = Ptotal × kA
%Z が小さい変圧器ほど多くの負荷を分担する(%Z に反比例)。
並行運転時の循環電流
変圧比が異なると,無負荷時でも変圧器間に循環電流が流れ,巻線が過熱する恐れがある。並行運転前に変圧比の確認が必須。
計算手順のまとめ
①基準容量を設定(大きい方の定格容量を使うと換算が簡単)
②各 %Z を基準容量ベースに換算
③負荷分担比 kA = 1%ZA'1%ZA' + 1%ZB' を計算
④PA = Ptotal × kA で分担電力を算出

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