電力火力発電熱サイクル・熱効率★★☆☆☆
重油火力発電所の燃料消費量とCO2排出量の計算
概要
火力発電所の発電端効率は η = Pm × H で定義され,この式を変形して燃料消費量 m = Pη × H を求める。CO2排出量の計算では,燃料中の炭素(C)のみがCO2を生成し,炭素1kgから 4412 ≈ 3.667 kg のCO2が発生することを利用する。単位換算(MW → W,kJ/kg → J/kg,kg/s → t/h)を正確に行うことが計算精度のポイントである。
📖用語
発電端効率(η):発電機端子で取り出せる電気エネルギーと,燃料が持つ化学エネルギーの比率。η = Pm × H で定義される。
発電端出力(P):発電機の端子から取り出される電気出力 [W]。所内電力を差し引く前の出力。
発熱量(H):燃料1kgが完全燃焼したときに放出する熱量 [J/kg]。重油では約44000 kJ/kg。
炭素重量比:燃料中に含まれる炭素の重量割合。重油では約85%。炭素のみがCO2を生成し,水素はH2Oを生成する。
汽力発電所(火力発電所)における発電端効率の定義と,燃料消費量・CO2排出量の計算方法。
📐基本公式:火力発電所の発電端効率と燃料消費量
η = Pm × H
P:発電端出力 [W]
m:燃料消費量 [kg/s]
H:燃料の発熱量 [J/kg]
燃料消費量:m = Pη × H [kg/s]
時間あたり:mt = m × 36001000 [t/h]
重油の燃焼における炭素(C)のみがCO2を生成する(水素はH2Oを生成):
C + O2 → CO2
(炭素原子量12,CO2分子量 = 12 + 16 × 2 = 44)
→ 炭素1kgから CO2が 4412 ≈ 3.667 kg 生成される
CO2排出量 = 燃料消費量 × 炭素重量比 × 4412
計算手順
1. 燃料消費量(t/h)= 出力効率 × 発熱量
2. 1日の燃料消費量(t)= 燃料消費量(t/h)× 24
3. 炭素重量(t)= 1日の燃料消費量 × 炭素重量比
4. CO2重量(t)= 炭素重量 × 4412

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