理論電子理論演算増幅器・論理回路★★★☆☆
論理回路の基礎とNAND素子の応用
概要
NAND素子を用いた論理回路の解析と,NAND素子によるNOT回路・SRラッチ(双安定マルチバイブレータ)の構成方法を扱う。NAND素子は「全入力が1のときのみ出力が0」という性質を持ち,接続の工夫でさまざまな基本論理回路を実現できる汎用素子である。
📖用語
NAND素子:全入力が 1 のときのみ出力が 0 になる論理素子(NOT AND)。NOT・AND・OR・SR ラッチなどをすべて構成できる汎用素子。
SR ラッチ(双安定マルチバイブレータ):S(セット)入力と R(リセット)入力を持ち,状態を記憶できる基本フリップフロップ回路。
マルチバイブレータ:デジタル回路において発振・記憶・パルス生成を行う回路の総称。非安定・単安定・双安定の3種がある。
フリップフロップ:2つの安定状態を持ち,入力に応じて状態を切り替えて記憶するデジタル記憶素子。SR ラッチはその基本形。
複合回路の解析手順
1. 回路図で信号の流れを追い,各ゲートの出力を式で表す。
2. 入力の場合分けに応じて回路式を簡略化する。
3. タイムチャートの各区間でどの入力が変化しているかを確認し,出力を求める。
NAND 素子は「全入力が 1 のときのみ出力が 0」という論理素子。接続方法によって NOT や SR ラッチなど様々な回路を構成できる。
NAND を使った基本回路
NOT 回路(インバータ)の実現方法:
| 実現方法 | 接続の説明 |
|---|---|
| 2 入力を短絡 | A=B=入力 X として使用。X=0 → 出力 1、X=1 → 出力 0。NOT 回路として動作する |
| 一方の入力を 1 に固定 | B=1 に固定し、入力 A=X として使用。X=0 → 出力 1、X=1 → 出力 0。NOT 回路として動作する |
| 一方の入力を 0 に固定 | B=0 に固定すると、入力 A にかかわらず出力は常に 1。NOT 回路にならない |
NAND 型 SR ラッチ(双安定マルチバイブレータ):
S(セット)と R(リセット)の 2 入力
| 入力 S | 入力 R | 動作 |
|---|---|---|
| 0 | 1 | Q=1 にセット(記憶) |
| 1 | 0 | Q=0 にリセット(記憶) |
| 1 | 1 | 状態保持 |
→ フリップフロップの基本構成
マルチバイブレータの種類
| 種類 | 外部入力数 | 安定状態 | 動作 |
|---|---|---|---|
| 非安定 | 0 | なし | 自走発振(リングオシレータなど) |
| 単安定 | 1 | 1つ | トリガで一時変化、自然に戻る |
| 双安定 | 2 | 2つ | S/R 入力で状態切り替え・記憶(SR ラッチ) |

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