機械同期機同期発電機・同期電動機の特性★★☆☆☆

同期電動機の自己始動法

概要
同期電動機の自己始動法を解説する。同期電動機は静止状態から三相交流を加えるだけでは起動できないため、磁極面に設けた制動巻線(ダンパ巻線)でかご形誘導電動機と同じ原理で加速し、同期速度近くで直流励磁を加えて同期引込みを行う。起動手順と界磁巻線の保護措置が重要。
📖用語
制動巻線(ダンパ巻線)同期機の磁極面に設けたかご形短絡導体。起動時の誘導トルク発生と通常運転時の速度変動抑制に使われる。
同期速度三相交流の回転磁界の速度。ns = 120 × fP [min-1] で表される。
調相機界磁電流を調整することで進み・遅れの無効電力を供給できる同期電動機の機能。
同期引込み電動機の回転速度が同期速度に近づいたとき,直流励磁を加えて回転子を同期速度に引き込む操作。
同期電動機とは
固定子に三相交流を流すと生じる「回転磁界」に,回転子の磁極が引き付けられて同期速度で回転する電動機。
回転子には界磁巻線(直流励磁)または永久磁石が使われる。
同期速度:ns = 120 × fP [min-1](f:周波数 [Hz],P:磁極数)
負荷が変わっても速度は変化しない(定速運転)
界磁電流を調整することで力率を進み・遅れに変えられる(調相機としての機能)
自己始動法とは
外部の始動装置や補助電動機を使わず,電動機それ自身の力だけで静止状態から起動する方法。
同期電動機は回転磁界と回転子が同期していなければトルクを発生できないため,
静止状態から三相交流を加えるだけでは起動できない(平均起動トルクがゼロ)。
そこで,磁極面に設けた制動巻線(かご形導体)を使い,誘導電動機と同じ原理でまず加速する。
制動巻線の役割
磁極面に設けた短絡された導体(かご形構造)。
起動時に回転磁界が誘導電流を発生させ,誘導トルクで回転子を加速します。
通常運転中は速度変動を抑制するダンパとして機能します。
起動手順
1. 界磁巻線を抵抗で短絡して起動
(回転磁界による高電圧誘導で絶縁破壊するのを防ぐ)
2. 制動巻線の誘導トルクで同期速度近くまで加速
3. 界磁巻線の短絡を外し,直流で励磁して同期引込み
(交流励磁では同期引込みができない)
図1
関連問題数:1

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