理論電子理論トランジスタ・増幅回路★★☆☆☆
水晶振動子と発振回路
概要
水晶振動子は圧電効果を利用した高精度の周波数基準素子で、Q値(品質係数)が LC 回路と比較して格段に高いため発振周波数が安定している。水晶発振回路は LC 発振回路のコイルを水晶振動子に置き換えた構成であり、デジタル機器のクロックや PLL を用いた周波数シンセサイザに広く使われる。
📖用語
圧電効果:水晶などの結晶に機械的な力を加えると電圧が発生する現象。逆に電圧を加えると機械的振動が起きる(逆圧電効果)。
Q値(品質係数):共振回路の鋭さを表す無次元の指標。Q値が高いほど共振周波数が安定し、周波数変動が小さい。水晶振動子のQ値は LC 回路より格段に高い。
PLL(Phase Locked Loop):位相同期ループ。水晶発振器を基準として、電圧制御発振器の周波数を同期させる回路。周波数シンセサイザの核心技術。
水晶振動子は圧電効果を利用した高精度の周波数基準素子です。
圧電効果
水晶(SiO2)に電圧を加えると機械的振動が起きる(逆圧電効果)。
逆に機械的振動を加えると電圧が発生する(圧電効果)。
水晶振動子の構造
水晶の薄片を二つの金属電極で挟んだ素子。
特定の周波数で機械的に共振し、その周波数で電気的にも共振する。
電気的等価回路と共振特性
直列枝(Ls, Cs, Rs)と並列コンデンサ C0 の組み合わせで表される。
•直列共振周波数 fs(インピーダンス最小)
•並列共振周波数 fp(インピーダンス最大):fp > fs
•fp − fs が非常に小さい(fs に対して 0.1% 以下)
•fs < f < fp の範囲:誘導性(コイルと同等)として動作する
Q 値(品質係数)= 104〜106
(LC 発振回路の Q 値 = 数十〜数百と比較して格段に高い)
水晶発振回路
LC 発振回路の「コイル(インダクタ)」を水晶振動子に置き換えた発振回路。
(水晶振動子が直列共振周波数と並列共振周波数の間の範囲で誘導性動作するため、コイルの代わりになる)
高い Q 値により、LC 発振回路と比較して:
•発振周波数が非常に安定している(温度・電源変動の影響が極小)
•長期安定性が高い
用途
•デジタル機器のクロック基準(32.768 kHz〜数百 MHz)
•周波数シンセサイザ(水晶基準 + PLL):無線通信機器の周波数源
•GPS、携帯電話、各種計測器

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