電力水力発電水力発電の原理・計算★★☆☆☆
誘導発電機の特徴
概要
誘導発電機は三相誘導電動機と同じ構造で,回転子を同期速度以上で回転させることで発電機として動作する。励磁装置が不要で構造が簡単なため,小水力発電や風力発電に広く使われる。同期発電機との比較(励磁方式・並列操作・突入電流・単独運転の可否)が頻出。系統並列時の突入電流が大きい点は特に注意。
📖用語
誘導発電機:三相誘導電動機と同じ構造を持ち,回転子を同期速度以上で回転させることで発電機として動作する機器。励磁装置が不要で構造が簡単。
すべり(slip):同期速度と回転子の実速度の差を同期速度で割った無次元比。電動機では正,発電機では負の値をとる。
突入電流(inrush current):誘導機を電力系統に直接接続した瞬間に流れる過渡的な大電流。定格電流の 5〜8 倍程度に達する。
スリップリング:同期発電機の界磁巻線(回転子側)に直流励磁電流を供給するための摺動接触部品。誘導発電機には不要。
誘導発電機(誘導型発電機)は三相誘導電動機と同じ構造で,同期速度以上で回転させることで発電機として動作する。小水力発電・風力発電などに使用される。
誘導発電機の動作原理
三相誘導電動機と全く同じ構造(かご形または巻線形)を使用する。
電動機として動作する場合:回転子速度 < 同期速度(正のすべり s > 0)
発電機として動作する場合:回転子速度 > 同期速度(負のすべり s < 0)
すべり s = Ns − NNs(Ns:同期速度,N:回転子速度)
同期発電機との比較
| 観点 | 同期発電機 | 誘導発電機 |
|---|---|---|
| 励磁装置 | 必要(直流励磁装置・界磁巻線・スリップリング) | 不要(電力系統から励磁) |
| 並列操作 | 同期投入(電圧・周波数・位相の整合)が必要 | 系統に直接接続可能(同期不要) |
| 保守 | 励磁装置の定期保守が必要 | 励磁装置なしで保守が容易 |
| コスト | 高い | 低い(構造が簡単) |
| 単独運転 | 可能 | 不可(励磁電力を系統から得る必要あり) |
| 力率制御 | 可能(界磁電流を調整) | 困難(無効電力制御ができない) |
| 突入電流 | 比較的小さい | 大きい(定格の 5〜8 倍) |
| 効率 | 高い(すべりなし) | 若干低下(すべりが存在する) |
突入電流(inrush current)について
誘導発電機(誘導電動機)を電力系統に直入れ接続すると,
初期磁束が確立されるまでの間,非常に大きな電流(突入電流)が流れる。
→ これは「小さい」のではなく「大きい」ことが誘導機の特徴。

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