電力送電・配電配電方式・故障計算★★☆☆☆
配電線路の電圧維持対策
概要
配電線路では負荷電流によって末端電圧が低下するため、適正電圧範囲に維持する対策が必要。主な方法として、送り出し電圧の調整(LTC・SVR)、力率改善コンデンサの設置、電線の太線化、こう長の短縮(系統分割・変電所増設)、柱上変圧器の適切な配置がある。こう長を延長すると電圧降下は逆に増大するので注意。
📖用語
LTC(負荷時タップ切換変圧器):負荷電流を流したままタップを切り換えて変圧比を調整し、送り出し電圧を制御する変圧器。
SVR(負荷時電圧調整器):線路途中に設置し、負荷変動に追従して電圧を自動調整する装置。
進相コンデンサ(SC):線路に並列接続し、遅れ無効電力を補償して力率を改善する装置。線電流の無効成分を減らして電圧降下を抑制する。
こう長:電線路の延長距離(線路の長さ)。
配電線路では,負荷の増大や線路インピーダンスにより末端電圧が低下する。電圧を適正範囲(101 ± 6 V,202 ± 20 V など)に維持するための主な対策を示す。
基本原理
線間電圧降下の近似式(力率 cosφ,線電流 I,線路抵抗 R,リアクタンス X):
ΔV ≈ × I × (R × cosφ + X × sinφ) [V]
電圧降下を小さくするには:線電流を減らす,R・X を下げる,こう長を短くする,送り出し電圧を上げる。
有効な対策一覧
| 対策 | 効果 | 補足 |
|---|---|---|
| 負荷時タップ切換変圧器(LTC)・負荷時電圧調整器(SVR) | 送り出し電圧を調整 | 負荷変動に追従して自動調整 |
| 力率改善用コンデンサの設置 | 線電流の無効成分を低減,電圧降下減 | 進相コンデンサ(SC) |
| 太い電線への張り替え | 線路抵抗 R を低減 | コスト増だが根本対策 |
| 柱上変圧器を負荷の中心に設置 | 電圧降下を均等化 | こう長を等価的に短縮 |
| 配電系統の分割・こう長の短縮 | こう長減で電圧降下减 | 新たな変電所・配電幹線の増設 |

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