機械変圧器変圧器の並行運転・特殊変圧器★★☆☆☆

単相単巻変圧器の構造と特性

概要
単相単巻変圧器は巻線の一部を一次・二次回路で共用する変圧器であり,通常の絶縁変圧器と構造・特性が異なる。分路巻線(共通部分)と直列巻線(非共通部分)の役割を理解し,負荷容量の定義,漏れ磁束が少なく電圧変動率が小さい理由を把握することが重要である。変圧比が1に近い用途で特に経済的に使用される。
📖用語
単巻変圧器巻線の一部を一次と二次の回路で共通(共用)した変圧器。一次-二次間の電気的絶縁はない。
分路巻線単巻変圧器において一次と二次の両回路に共通する巻線部分。
直列巻線単巻変圧器において一次・二次のどちらか一方だけに流れる,共通でない巻線部分。
負荷容量(通過容量)二次端子電圧と二次電流の積で定義される,負荷に供給される皮相電力。
電圧変動率無負荷時と負荷時の端子電圧の差を定格電圧で割った値。漏れリアクタンスが小さいほど小さい。
単巻変圧器とは
巻線の一部が一次回路と二次回路に共通になっている変圧器。
通常の変圧器(絶縁変圧器)とは異なり,一次側と二次側の電気的絶縁はない。
巻線の名称
名称説明
分路巻線(共通部分)一次と二次の両回路に共通する部分
直列巻線(直列部分)共通でない部分(一次側または二次側のみに流れる)
動作
分路巻線の端子を一次側に接続
直列巻線の端子を二次側に接続
→ 通常の変圧器と同様に昇圧または降圧動作をする
📐基本公式:単巻変圧器の容量
容量名定義
負荷容量(通過容量)V2 × I2(二次端子電圧 × 二次電流)= 全負荷容量
自己容量巻線自体が変換する実際の容量(負荷容量 < 自己容量の場合もある)
「負荷容量は二次端子電圧と二次電流の積」が定義。
単巻変圧器の特徴
特徴理由
漏れ磁束が少ない巻線の一部が共通のため,磁束結合が密
電圧変動率が小さい漏れリアクタンスが小さいため
同じ容量なら小型・軽量共通部分があるため全体の巻線量が少ない
一次-二次間の絶縁がない電気的に接続されているため,絶縁が必要な用途には使えない
使用場面
変圧比が 1 に近い(小さな電圧差の変換)場合に特に経済的。
例:電圧調整変圧器,自動電圧調整器(AVR)など。
図1
関連問題数:1

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