機械変圧器変圧器の等価回路・損失・効率★★☆☆☆
磁性材料の鉄損(ヒステリシス損・渦電流損)
概要
変圧器・電動機などの鉄心に交番磁界を加えると,ヒステリシス損と渦電流損の2種類からなる「鉄損」が生じて発熱する。両者は発生原因や周波数・磁束密度への依存性が異なり,低減策も異なる。
📖用語
強磁性体:外部磁界により強く磁化される物質。鉄(Fe)・ニッケル(Ni)・コバルト(Co)及びこれらの合金が代表例
鉄損:交番磁界中の鉄心に生じるヒステリシス損と渦電流損の合計。負荷に関係なく生じる無負荷損の一種
ヒステリシス損:磁区が交番磁界に応じて方向転換する際に生じるエネルギー損失。B-Hループの面積に相当する
渦電流損:磁束の変化に伴い鉄心内に誘導起電力が生じ,鉄心中に流れる渦電流が電気抵抗で消費されることによる損失
鉄損の比較
| 種類 | 発生原因 | 周波数f・最大磁束密度Bmとの関係 | 低減策 |
|---|---|---|---|
| ヒステリシス損 Ph | 磁区が交番磁界で方向転換する際のエネルギー損失 | Ph は f に比例し,Bm の1.6〜2乗程度に比例 | 磁化しやすい材料(ケイ素鋼板等)を使用する |
| 渦電流損 Pe | 磁束変化による誘導起電力で鉄心内に生じる渦電流による損失 | Pe は f の2乗,Bm の2乗,板厚 t の2乗に比例 | 鉄心を薄い鋼板に切り分けて積層し,各板の表面を絶縁する |
使い方・ポイント
•鉄損はヒステリシス損と渦電流損の和であり,どちらも磁束の変化(交番磁界)によって生じる
•渦電流損の低減には,鉄心を薄い板に切り分けて積層し,磁束方向に平行に積層したうえで各板を絶縁することが有効

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