理論電気回路交流回路★★☆☆☆
単一素子交流回路の電流位相と蓄積エネルギー
概要
コイル(L)とコンデンサ(C)に正弦波交流を印加したとき,電流の位相は電圧に対してそれぞれ 90° 遅れ・90° 進みとなる。波形の位相関係から素子の種類を特定し,リアクタンスから素子値を求め,さらに蓄積エネルギーの最大値を計算する流れが典型的な問題の解法である。
📖用語
リアクタンス(X):交流回路においてコイルまたはコンデンサが電流の流れを妨げる度合いを表す量(単位 Ω)。コイルは XL = ωL,コンデンサは XC = 1ωC である。
インダクタンス(L):コイルが磁束を蓄える性質の大きさ。電流変化を妨げ,電流位相は電圧より 90° 遅れる(単位 H)。
静電容量(C):コンデンサが電荷を蓄える能力の大きさ。電圧変化に対して電流が先行し,電流位相は電圧より 90° 進む(単位 F)。
コイルとコンデンサの電流位相
正弦波交流を印加したとき,素子の種類によって電流の位相が異なる。
| 素子 | 電流の位相 | リアクタンス |
|---|---|---|
| コイル(L) | 電圧より 90° 遅れ | XL = ωL [Ω] |
| コンデンサ(C) | 電圧より 90° 進み | XC = 1ωC [Ω] |
位相の判定方法
v = Vm sinωt のとき:
•電流が i = Im cos(ωt + φ) の形 → sinωt = cos(ωt − π2) と比較して位相関係を確認
•−cosωt = sin(ωt − π2) → 電流が電圧より 90° 遅れ → コイル
蓄積エネルギーの最大値
コイル:Wmax = 12 L Im2(Im は電流の振幅 [A])
コンデンサ:Wmax = 12 C Vm2(Vm は電圧の振幅 [V])
素子値の求め方
リアクタンス X = VmIm(オームの法則の交流版)
コイルなら L = Xω,コンデンサなら C = 1ωX
使い方・ポイント
•まず電流の位相から素子を特定し,次にリアクタンスから素子値を計算する
•蓄積エネルギーの計算では振幅(最大値)を使う

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