法規電気設備技術基準感電・火災防止(接地・絶縁等)⚖️ 電気設備の技術基準の解釈★★☆☆☆

電路の絶縁耐力試験

概要
電気設備技術基準の解釈第15条に規定された電路の絶縁耐力試験を扱う。最大使用電圧の区分に応じた試験電圧の倍率(7kV以下は1.5倍など)を正しく選択し、ケーブルに流れる充電電流を計算する能力が問われる。また大容量の充電電流を補償するための共振リアクトルの台数計算も頻出である。
📖用語
絶縁耐力試験電路と大地との間に規定の試験電圧を10分間印加し、絶縁破壊が起きないことを確認する試験。
最大使用電圧電路において平常時に発生し得る最高の電圧(公称電圧より若干高い値)。試験電圧算出の基準となる。
充電電流(Ic交流電圧を印加したとき、電路の対地静電容量に充電される無効電流。Ic = Vt × 2πf × C で求める。
共振リアクトル(補償リアクトル)充電電流(容量性電流)を打ち消すために並列接続するインダクタンス素子。試験用変圧器の電流容量を節約できる。
中性点接地式電路変圧器の中性点を直接または抵抗・リアクトルを介して大地に接続した電路方式。接地方式により試験電圧の倍率が異なる。
⚖️条文(要約)
電路の絶縁耐力(電技解釈 第15条第一号)
高圧又は特別高圧の電路(第13条各号に掲げる部分,次条に規定するもの及び直流電車線を除く。)は,次の各号のいずれかに適合する絶縁性能を有すること。
一 15-1表に規定する試験電圧を電路と大地との間(多心ケーブルにあっては,心線相互間及び心線と大地との間)に連続して10分間加えたとき,これに耐える性能を有すること。
15-1表
電路の種類試験電圧
最大使用電圧が7,000V以下 交流の電路最大使用電圧の1.5倍の交流電圧
最大使用電圧が7,000V以下 直流の電路最大使用電圧の1.5倍の直流電圧又は1倍の交流電圧
最大使用電圧が7,000Vを超え,60,000V以下 最大使用電圧が15,000V以下の中性点接地式電路(中性線を有するものであって,その中性線に多重接地するものに限る。)最大使用電圧の0.92倍の電圧
最大使用電圧が7,000Vを超え,60,000V以下 上記以外最大使用電圧の1.25倍の電圧(10,500V未満となる場合は,10,500V)
最大使用電圧が60,000Vを超える 整流器に接続する以外のもの 中性点非接地式電路最大使用電圧の1.25倍の電圧
最大使用電圧が60,000Vを超える 整流器に接続する以外のもの 中性点接地式電路 最大使用電圧が170,000Vを超えるもの 中性点が直接接地されている発電所,蓄電所又は変電所若しくはこれに準ずる場所に施設するもの最大使用電圧の0.64倍の電圧
最大使用電圧が60,000Vを超える 整流器に接続する以外のもの 中性点接地式電路 最大使用電圧が170,000Vを超えるもの 上記以外の中性点直接接地式電路最大使用電圧の0.72倍の電圧
最大使用電圧が60,000Vを超える 整流器に接続する以外のもの 中性点接地式電路 上記以外最大使用電圧の1.1倍の電圧(75,000V未満となる場合は,75,000V)
最大使用電圧が60,000Vを超える 整流器に接続するもの 交流側及び直流高電圧側電路交流側の最大使用電圧の1.1倍の交流電圧又は直流側の最大使用電圧の1.1倍の直流電圧
最大使用電圧が60,000Vを超える 整流器に接続するもの 直流側の中性線又は帰線(第201条第六号に規定するものをいう。)となる電路(周波数変換装置(FC)又は非同期連系装置(BTB)の直流部分等の短小な直流電路において,異常電圧の発生のおそれのない場合は,絶縁耐力試験を行わないことができる。)次の式により求めた値の交流電圧 V×12×0.51×1.2(V は,逆変換器転流失敗時に中性線又は帰線となる電路に現れる交流性の異常電圧の波高値(単位:V))
(備考)電位変成器を用いて中性点を接地するものは,中性点非接地式とみなす。
📐基本公式:絶縁耐力試験の充電電流
Ic = Vt × 2πf × C
Vt:試験電圧 [V]
f:周波数 [Hz]
C:電路の対地静電容量 [F]
共振リアクトルによる補償
試験電圧印加時に流れる充電電流を補償するため,共振リアクトルを並列接続することがある。
必要台数は充電電流の大きさから算出する。
図1
関連問題数:1

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