(1) アークホーン → 正しい
アークホーンはがいし連の両端に取り付けた角状の金属。
落雷やサージによるフラッシオーバが発生すると,アーク放電がアークホーンに転移し,
がいしへの直接放電を防ぐことで,がいしの損傷(割れ・焼損)を防止する。
(2) 遮へい角と雷撃防止 → 正しい
遮へい角とは,架空地線と鉄塔頭部を結ぶ線と,鉄塔の垂直線とのなす角度。
遮へい角が小さい(0° に近い,または負)ほど,架空地線の保護範囲が広がり,
送電線への直撃雷(電力線への雷撃)を防止する効果が増す。
(3) 多導体・スペーサとギャロッピング → 正しい
スペーサは複導体の素線間の間隔を保つ金具で,
主な目的はコロナ放電抑制のための素線間隔維持だが,
サブスパン振動(電線撚り形状に起因する振動)の防止効果もある。
また,ギャロッピング(着雪・着氷による大振幅振動)を防ぐ効果もある。
(4) 「サブスパン振動」→ 誤り(正答)
電線に一様な微風(風速 1〜10 m/s 程度)が当たると,カルマン渦が生じて
電線が上下に振動する。この現象を「微風振動(エオリアン振動,Aeolian vibration)」という。
「サブスパン振動」は多導体送電線において,素線同士の撚り(コード長)が原因で
素線が互いに衝突・振動する現象で,全く別の現象である。
ダンパ(クランプ形・ストックブリッジ形等)は微風振動による断線を防ぐ目的で取り付ける。
(5) 逆フラッシオーバと埋設地線 → 正しい
直撃雷で鉄塔電位が上昇し,鉄塔から送電線(電力線)にフラッシュオーバする現象を
「逆フラッシオーバ(back flashover)」という。
埋設地線(counterpoise)で接地抵抗を低減すると,鉄塔電位の上昇が抑えられる。
正答:(4) 「サブスパン振動」→ 正しくは「微風振動」