電力送電・配電送電特性・電圧降下・電力損失★★☆☆☆
がいしの塩害と対策
概要
架空送配電線路のがいしに海塩等が付着・溶解すると絶縁性能が低下し,フラッシュオーバ(閃絡)が発生する現象を塩害という。対策としては,沿面距離を長くした耐塩がいしの採用,がいし連の増加,定期洗浄,はっ水性物質の塗布などがある。
📖用語
フラッシュオーバ(閃絡):がいしや絶縁物の表面に沿って放電が走り,短絡状態になる現象。塩害や汚損が原因となる。
コロナ放電:電極周辺の電界が強くなった部分で空気が部分的に電離して発光・放電する現象。可聴雑音や電波障害の原因となる。
沿面距離:がいし表面に沿って測った電極間の距離。沿面距離が長いほど絶縁性能が高くなる。
架空送配電線路のがいし(碍子)は,塩分や塵埃が表面に付着すると絶縁性能が低下し,フラッシュオーバ(閃絡)が発生することがある。これをがいしの塩害という。
塩害発生メカニズム
海塩(NaCl等の水溶性電解質物質)が付着・堆積 → 雨・霧・露等で溶解 → 導電性の表面汚れ層を形成 → 漏れ電流増大 → フラッシュオーバ
•塵埃などの「不溶性物質」も,水溶性塩類の保水に寄与し塩害を促進する
塩害の影響
•フラッシュオーバに至らなくても,コロナ放電により「可聴雑音」や「電波障害」が発生する
•塩害による地絡事故:汚染が除去されないと再閉路後も持続するため,雷害と比べて「再閉路失敗の割合が多い」
標準的な塩害対策
| 対策 | 内容 |
|---|---|
| 耐塩がいし(防汚型がいし)の採用 | 沿面距離を長くしたがいしを使用 |
| がいし連の直列連結個数の増加 | 1連のがいし数を増やして電圧を分担 |
| 定期的ながいし洗浄 | 活線洗浄や停電洗浄で塩分を除去 |
| はっ水性物質(シリコーングリース等)の塗布 | がいし表面に塗布して導電性表面層の形成を防ぐ |

関連問題数:1問
💬公開コメント(0)誰でも閲覧可
公開コメントはまだありません。