電力送電・配電送電特性・電圧降下・電力損失★★☆☆☆
地中ケーブルの充電電流と充電容量
概要
地中ケーブルは架空電線と比べて対地静電容量が著しく大きく,無負荷でも系統電圧により充電電流が流れる。三相無負荷充電容量は Qc = 3ωCVs2 で求められ,単位長静電容量とこう長の積から全静電容量 C を,線間電圧を で割った値から相電圧 Vs を計算する手順が基本である。充電容量が大きいと受電端電圧が上昇するフェランチ効果が生じる。
📖用語
対地静電容量:電線と大地(または電線間)の間に存在するコンデンサ的な容量。地中ケーブルは電線と金属シース・大地が近接するため,架空電線と比べて著しく大きい。
充電電流:対地静電容量に流れる電流。系統電圧がかかるだけで負荷が接続されていなくても流れる容量性の電流。
充電容量:充電電流によって発生する無効電力(進み)の総量。三相では Qc = 3ωCVs2 で表される。
角周波数(ω):交流の角速度。ω = 2πf [rad/s]。
フェランチ効果:充電電流が送電線インダクタンスを通ることで受電端電圧が送電端電圧より高くなる現象。
地中ケーブルは架空電線と比べて対地静電容量が大きく,充電電流・充電容量が問題になる。
📐基本公式:地中ケーブルの充電電流と充電容量
Ic = ω × C × Vs
ω = 2π f:角周波数 [rad/s]
C:心線1線の全静電容量 [F](C = c × L,c:単位長静電容量 [F/km],L:こう長 [km])
Vs:相電圧(= 線間電圧)[V]
Qc = 3 × ω × C × Vs2 [var]
計算手順:
1. 全静電容量 C = c [F/km] × こう長 [km]
2. 相電圧 Vs = VL
3. Qc = 3ω C Vs2
充電容量の意味と影響
•充電電流は容量性の無効電力を系統に注入し,受電端電圧を上昇させる(フェランチ効果)
•長距離地中送電では充電容量が大きく,リアクトルによる補償が必要になる場合がある

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